ベクトル空間 K上のベクトル空間とは、和とスカラー倍が定義された空間(集合)で (f+g)(v)=f(v)+g(V) (f,g∈V v∈V) (cf)(v)=cf(v) (c∈K) V ≠ φ が成り立つVです。 (スカラー倍といっても、cは逆数でもいいので割り算も有りです) ノルム…
K上のベクトル空間とは、和とスカラー倍が定義された空間(集合)で (f+g)(v)=f(v)+g(V) (f,g∈V v∈V) (cf)(v)=cf(V) (c∈K) V ≠ φ が成り立つVです。 (スカラー倍といっても、cは逆数でもいいので割り算も有りです) したがって、Kが、…
Preヒルベルト空間というべき内積空間をやります。 タネ本は、新井朝雄「量子力学の数学的構造 Ⅰ」です。 1.内積空間の定義 Fを、実数体Rまたは複素数体Cとし、HをF上のベクトル空間とする (Rの場合は標準内積空間、Cの場合はエルミート内積空間です)…
1.表現行列 定義: Tがベクトル空間UからVへの線形写像とする。 Uの基底を{u1,,,un}、 Vの基底を{v1,,,vm} に選ぶ。 T(u1)、、、T(un) は、Vのベクトルであるから v1,,,vmの1次結合で書ける。 これを、行列Aを用いて、 T(u1)、、、T(un)=(v1,,,vm)A A…
Tが、ベクトル空間UからVへの線形写像である時、 Tの像:Im(T)={T(u) | u∈U} Tの核:Ker(T)={u∈U | T(u)=0 in V} という。 Tの像とは、平たく言えば、T(u) の集合 (⊂V) Tの核とは、平たく言えば、T(u)=0 という連立方程式の解空間 となるuの集合 (⊂U)…
線形写像とは、ベクトル空間のベクトルを変換して新しいベクトル空間に 写像(Map)するものです。 (線形変換とは、新しいベクトル空間でなくて元の空間の場合) 線形写像 定義:R上のベクトル空間U、Vがあった時、この間の写像T:U→Vが 次の条件を満たす時、線…
二重スリット実験やウォルボーンの実験とかの「干渉縞の測定」 は「物理量の測定」ではなく「統計的量」の測定である ことを説明します。 「物理量」「統計的量」「測定」を、↓で定義します。 量子論の「測定」の定義。狭い意味と広い意味 - 墓所の虫 干渉縞…
EPR論文では、もつれ系として、対発生の2粒子の運動量が、 pと P0-p になることで議論しています(P0は初期の運動量) 一方、ベルの不等式の破れの実験(アスペの実験)は 光子の偏光ですし、ベルの不等式の説明は、たいてい 電子のスピンです。 ベルの不等…
ベクトル空間に、やっと基底と次元が出てきました。 ベクトル空間の生成 ベクトル空間Vのベクトルv1,v2,、、、vN が Vを生成するとは、 「v1,v2,、、、vN∈V において、Vの全てのベクトルu が、v1,v2,、、、vNの1次結合で表されること」 を言う(まだ、1次…
1次結合と1次関係 V:ベクトル空間 v、u1~uN ∈ V aN ∈ R (N=1,2,3、、、)において v=a1u1 + a2u2 + a3u3 +、、、aNuN で表される時 vは、u1~uN の1次結合で表される という。(まだ「基底」の話じゃないです) この時の u1~uN において、 c1u1 +…
ベクトル空間とは 平面ベクトルや空間ベクトルの全体の集合を抽象化した概念であり しかるべき性質を満たす「和とスカラー倍」が定義された集合。 高校で言うベクトル「大きさと方向が定義されたもの」というのは 早く忘れて下さい。 (単にベクトル空間とい…
1.集合(Set) 集合Sに含まれる要素Aを「元」といい、A∈S と書く。 2つの集合 S、T において、 「A∈S ならば A∈T」が成り立つ時、集合Sは集合Tに含まれる といい S⊂Tと書く。 S⊂T の場合、集合Sの 部分集合(Subset)と呼ぶ 和集合(Union) S U T と書く …
混合状態は(古典的混合状態の場合も) ヒルベルト空間を十分大きくとれば、純粋状態にできます。 [純粋状態|ψ>と密度行列ρ の関係] 例えば、|ψ>を|a>と|b>の重ね合わせ、ρを「a」か「b」のどちらか一方 とすると、(確率は、Pa, Pb) <ψ|=<a|+<b|=√Pa(1, 0)+√Pb(0,1)=Σ √P_n|a_n> =Σ P_n|a</a|+<b|=√pa(1,>…
純粋状態(|1>、|2>、、、|j>、、、)にある物理量Aを、 射影測定した結果 <j|A|j> を考えてみます。 アンサンブルの平均値<A> は、 それぞれの確率を w_j とすると、 これに、1=Σb |b><b| 1=Σc |c><c| を挿入すると、 順序を入れ替えて、 ここで、Σj </j|a|j>…
1.ベクトルのテンソル積とは何か? ブラ・ケット表記では、ベクトル|A>と|B>のテンソル積は、 |B>|A> と書きます。 ベクトル(=1階のテンソル)どおしのテンソル積は、 一般に2階のテンソルになります 通常は、|B>や|A>の右に、「空間を指定する添え字…
僕の下手な説明より、EMANさんの有料記事を見て下さい。 note.com
ここでは「測定」や「観測」を狭い意味で用い 測定: 対象系~測定器の状態まで 観測: 観測者が測定器を見る行為 とします。 測定器の表示は、実験室の明かりで照らされていて 明かり(の強さ)は、観測者の存在・行為とは 何の関係もないとします。 観測者…
xでのフーリエ変換をFx、逆フーリエ変換をF~x とすると、 群の定義 1.要素A、Bがあるとき、ABも要素である (関数2=Fx 関数1 と考えれば、関数3=FxFx 関数1=Fx 関数2 ) 2.結合葎が成り立つ 3.特別な要素Eが存在して、任意の要素Aについて AE=EA=A…
物理量は、エルミート演算子で表され、その固有値が、射影測定した場合の測定値です。 で、素粒子の種類の観測は、限りなく誤差のない測定と見做せますから、理論的には射影測定です。 したがって、素粒子の種類も、物理量であるならエルミート演算子で表さ…
古典力学と量子力学で dx→adx という座標変換を考えてみます。 つまり、x座標のスケールをa倍することであり、積分の値がa倍、微分の値が 1/a となる変換です。 運動量の場合 古典力学では、p=mvなので、この座標変換で、運動量はa倍になります。…
量子力学的特殊相対論とは、 一般に、量子力学が正、古典論こそ近似なので 特殊相対論の公理(光速度不変とか)を量子力学を考慮して 再検討するもので、 相対論的量子力学とは、異なります。 あくまで、相対論の話です。 今まで、何故このようなアプローチ…
こういう人は、右でも左でも嫌いです。 目的は手段を正当化しないというのは、当然ですが 僕は「手段だけが目的を正当化する」と思っています。 政治家は「椅子を得るためなら」「党利党略のためなら」 一般人は「金のためなら」 でしょうか。 そんな考えの…
院卒の人たちが就職難のようで 「博士は使えない」という声も目に付きます。 でもこれは、 会社一般に「自分より頭のいい人を使うすべ」 を知らない管理職が、かなり多い(ほとんど?) からと思います。 田中角栄は、自身も頭が良かったが 自分より頭のいい…
コンピュータやその言語の理解には、 抽象的なものを考える能力が、かなり必要です。 個々の児童の向き不向きや発達状態を考えると 授業で一律に教えるのでは、 晩成型の子供を落ちこぼし、コンピュータ嫌いの子供を 作るだけと思うからです。 僕は、コンピ…
役立つためだけの実学は5年10年で陳腐化し、 今役立つ技術は、すぐ役に立たなくなるのが世の常です。 数学や基礎物理学は、それ自体は、生活や社会に役に立たない かも知れません。 しかし、これらは、他の学問や、その応用的学問を 支えています。 個々の…
学校教育は、個々人のためではなく、社会全体のためにあり それで、より良い世の中が造られることで、 「日本を守るにたる国にしている」と思っています。 高等教育の受益者は、社会全体ですから、 教育の機会均等・給付型奨学金の拡充を推し進めるべきです。
三角関数は役に立たないか? 「三角関数は、役に立たないから、教える必要はない」と ある国会議員が言いましたが、たしかに一生使わない人も いるでしょう。しかしそれは、個々人についての話です。 現代の産業文明を維持・発展させるためには、多くの「誰…
SOn+1の部分空間(n次元)上では、SOn+1で反転が可能 - 墓所の虫 で 「SOn+1の部分空間上では『SOnの左手系・右手系の保存』は破れる」 という帰結ですが、 n→∞の極限では、どうでしょう (Lim n→∞ n=n+1 だから) 命題: SOnの「左手系・右手系の保存」は…
普通、回転と反転(=裏返し)は、全く違うもの とします。 それで「左手系・右手系」は裏返ししないと 重なりません。 それを、回転群SOでは 「左手系・右手系は保存される」と呼びます。 しかし、2次元(平面)の反転は 3次元空間内での回転でOKです。 …
実数x軸上の数の密度分布f(x)を考えます。 x軸上の数a の位置では、f(x-a)は∞、他の場所ではf(x)=0 で、x軸上の数a は1個ですから、∫f(x)dx = 1 なので、数a 密度分布のは、デルタ超関数δ(x-a) に一致します。 また、超関数δ(x-a)から見て存在する…