墓所の虫

.    「新版 量子論の基礎」と「量子情報と時空の物理」をベースに書いていますが、間違いをよくやります。まず眉にツバをつけてw

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大学教育は危機に瀕しています! 


私は言葉の使い方が下手なので、おかしいと思う文章は式に合わせてお読み下さい。
尚、新理論や独自理論を唱えるつもりはありませんが、アイデアの提案はしています。


Note5.線形写像

線形写像とは、ベクトル空間のベクトルを変換して新しいベクトル空間に
写像(Map)するものです。
(線形変換とは、新しいベクトル空間でなくて元の空間の場合)

線形写像
  定義:R上のベクトル空間U、Vがあった時、この間の写像T:U→Vが
     次の条件を満たす時、線形写像という。
      (1) T(u+v)=T(u)+T(v)     u,v∈U
      (2) T(cu)=c T(u)       u∈U c∈R
  註: 
    T:U→Vと書いただけで、T(u)=u' T(v)=v' u',v'∈V u,v∈U
    を意味する。
    多項式の集合は、ベクトル空間であるから、
    多項式微分積分は、線形写像である。
    多項式フーリエ変換も線形写像と言えると思います。
  例1
     0:U→V  零写像(どんなu∈Uも 0∈Vに写像する)
  例2
     Aを mxn行列とすると、TA:Rn→Rm  行列の掛算
   命題1  零元の線形写像T:U→V は、零元である
     つまり T(0 in U)=0 in V
  証明:
     0・0in U=0in U である
     この両辺にTを作用させると、
     T(0・0in U)=T(0in U)
     定義より、T(0・0in U)=0・T(0in U)=0 in V
     ∴ 0 in V=T(0in U)
  //
  疑問 T(0in U)=V上の何か つまり、
     写像には 最低1個の対応関係が必要では?

命題2  有限次元のベクトル空間U、V間の線形写像は、
     行列の掛算TAで表現できる。
  証明:
     T:Rn→Rm という線形写像があったとする
     T((x1;x2;,,,xn))は、標準基底で展開すると、
     =T( x1(1,0,,,0)+x2(0,1,0,,,0)+,,,+xn(0,,,1) )
     =T(x1(1,0,,,0) )+T(x2(0,1,0,,,0) )+,,,+T(xn(0,,,1) )
     =x1・T((1,0,,,0) )+x2・T((0,1,0,,,0) )+,,,+xn・T((0,,,1) )
     ここで、T((1,0,,,0) )、、、を、
     それぞれ、a1、、、an と書き、
     A=(a1、、、an)とおくと、Aを掛けること、
     つまりTAは、
     TA(1,0,,,0)=a1=T((1,0,,,0) )
       :
     n番目まで同様
     したがって、TA=T である
  //