前世紀の残務整理
波動関数ψ(q)は、物理量Qの固有空間を { |q>}とすると、 ψ(q)|q> = |q><q|ψ> で定義されます。 つまり、状態ベクトルをQの固有空間へ射影したものです。 そして、状態ベクトルは、シュレーディンガ方程式: ih'd/dt |ψ>=H |ψ> に従って、時間発展する…
波動関数ψ(q)は、状態ベクトルの射影|q><q|つまり ψ(q)|q> =|q><q|ψ> で定義され、 「粒子が持つ状態の情報」を意味します。 これは、「粒子は区別する情報を持たない」と同レベルな話です。 |x> への射影の波動関数ψ(x)なら 空間内の1点を占め…
もちろん、測定したら「Aである」か「Bである」かのどちらかになります でも、その時は、重ね合せではありません。 この議論は、重ね合せになってる時=測定前の話です。 したがって、状態A,Bは、2次元ベクトル(α、β) で表されます。 この場合、確実に=100…
私は、「学生の頃の量子力学への憧れ」いわば「青春の尻尾」を、 50になって追っかけていたのですが、ほぼ目処がたったので、 ここで「前世紀の残務整理」としてまとめます。 1.∞高さ壁の箱の中のψ(p) 前世紀の教科書は、誤っています。 pは、正の一定…
波動関数は、シュレーディンガ方程式の解の関数 のことでは、ありません。 波動関数ψ(q, t)は、状態ベクトル|ψ(t)>の|q>への射影: |q><q|ψ(t)> = ψ(q, t) |q> として定義され、 その時間発展が、シュレーディンガ方程式にしたがう という関係です。</q|ψ(t)>
古典的確率理論は、今期待されている「一般確率論」とは違い 不明な「真の値」を確率的に推定する古典論です。 しかし、古典論は、全ての量の初期値を「きっちり」指定 すれば、100%結果が定まります。 なので、古典論と古典的確率理論は、相容れません。 …
波動関数ψ(x,y,z)に広がりがある時、つまり、一般に位置の測定の前 主張1.粒子はどこかわからないが、必ずどこかの1点(x1,y1,z1)には居る は、間違いであることを証明します。 (他の場所に居る可能性がないことを、他の場所での確率が0と定義) 米谷民…
入門書とかに、広がった波動関数が瞬時に収縮することを 指して「量子力学は非局所論である」 とよく書いてあります。 しかし、 量子論は、局所実在論より広く、ベルの不等式を破りますが 以下の意味で局所論です。 (清水明「新版 量子論の基礎」p214 より…
昔の教科書では「壁のポテンシャルが∞の箱」の中の粒子の「x表示の波動関数」は ψ(x)=c0 exp(-i nπ x/L )+c0 exp( i nπ x/L) (定義域: -L/2 < x < L/2) なので、この式を自由粒子の式: exp(-i Pn x/h' ) と見比べると 運動量Pn=nπh'/L であり 「…