墓所の虫

.    「新版 量子論の基礎」と「量子情報と時空の物理」をベースに書いていますが、間違いをよくやります。まず眉にツバをつけてw

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大学教育は危機に瀕しています! 


私は言葉の使い方が下手なので、おかしいと思う文章は式に合わせてお読み下さい。
尚、新理論や独自理論を唱えるつもりはありませんが、アイデアの提案はしています。


教科書の間違い「量子的粒子は、波でも粒子でもある」

波動関数ψ(q)は、状態ベクトルの射影|q><q|つまり
ψ(q)|q> =|q><q|ψ> 
で定義され、
「粒子が持つ状態の情報」を意味します。
これは、「粒子は区別する情報を持たない」と同レベルな話です。

|x> への射影の波動関数ψ(x)なら
空間内の1点を占めたり=デルタ関数
波=exp(ikx-iwt) になって干渉縞を作ったりしますし、
そもそも、
デルタ関数 δ(x) =∫exp{ik(x-x')} dx'=波の和
波 exp(ikx)=∫exp(ikx') δ(x'-X)dx'=デルタ関数の和
なので、
教科書では「量子的粒子は、波でも粒子でもある」
としています(しているものが多い)

しかし、これは「粒子が持つ状態の情報」の話で、
量子的粒子自体は、「粒子」です。

何故なら、理論の「基本変数」を考えると
 (清水明「新版量子論の基礎」p238 参照)
場の理論の「基本変数」は、3次元の場とその共役運動量。
量子力学の「基本変数」については、
運動量p=-ih'∂/∂x 
なので、xは一般化座標になっている。
一般に、正準運動量p=-ih'∂/∂q 
(一般化座標q=ih'∂/∂pでもある)
であり、基本変数は、一般化座標qと正準運動量pです。

場の理論の基本変数=場と比較すれば
量子的粒子は、基本変数が単なる一般化座標なので「粒子」
と言えます。

「粒子」自体と「粒子が持つ状態の情報」は別ということです。

尚、場の理論で「基本変数」を、3次元の場でなく
有限長さの「局所的に1次元の線」にしたら弦理論になるかどうかは
僕では手に負えません、、、