二重スリット実験の特殊性(物理量の測定とは言えない)
二重スリット実験やウォルボーンの実験とかの「干渉縞の測定」
は「物理量の測定」ではなく「統計的量」の測定である
ことを説明します。
「物理量」「統計的量」「測定」を、↓で定義します。
量子論の「測定」の定義。狭い意味と広い意味 - 墓所の虫
干渉縞の原因
波動関数ψ1(x) とψ2(x) の和 の確率密度が干渉縞を作ります。
つまり、
ψ1(x) +ψ2(x) の確率密度=(ψ1(x) +ψ2(x))*(ψ1(x) +ψ2(x) )
=ψ1(x)*ψ1(x)+ψ2(x)*ψ2(x)+2Re(ψ1(x)*ψ2(x) )
この2Re(ψ1(x)*ψ2(x) )による確率の変動が縞模様を作ります。
干渉縞の測定
それには、スクリーン上に来た粒子が作る点を累積するか、
粒子のカウンタを並べて、来た粒子を数えて その棒グラフを
描けばいいです。
それには、累積する(数えて行く)ことが必須であり(統計的量)
個々の粒子の位置(エルミート演算子)だけの測定を意味しない
ことは、明らかです。
また、来た粒子の全数が分かれば、棒グラフが示す数を
全数で割れば「波動関数の確率密度」になります。