俗にいう「意識が波動関数を収縮させる」とはどういうことか
ここでは「測定」や「観測」を狭い意味で用い
測定: 対象系~測定器の状態まで
観測: 観測者が測定器を見る行為
とします。
測定器の表示は、実験室の明かりで照らされていて
明かり(の強さ)は、観測者の存在・行為とは
何の関係もないとします。
観測者が測定器を見た(眼に光が入った)として、
何か対象系や測定器、その表示に影響するでしょうか?
観測者の脳の意識活動は、超微弱な電磁界を作りはしますが
実験室や近辺の電線の電磁界の雑音に埋もれてしまいます。
観測者やその意識は、対象系や測定器、その表示
には影響しないということです。
意識が「対象系や測定器の波動関数を収縮させる」わけありません。
意識と波動関数の収縮はどういう関係か
観測者は、測定器の表示だけでなく系全体を見ているので
(でないと、測定してない時の測定器の表示も測定結果と思ってしまう)
観測者の脳に入る系全体の状態:
例えば、|↑s>|↑d>+|↓s>|↓d>という量子もつれ状態
という多くの可能性を持つ情報=波動関数の重ね合わせ状態が
測定によって、1つだけになる(収縮)
この時、対象系と測定器(=系全体)について
「分からなかったこと」が「分かってしまう」
つまり「系についての知識」が増える=測定の完結
これを称して「意識が波動関数を収縮させる」と言っています。
とは言うものの、スピリチュアルの人に誤解されないために
測定により「脳の状態が1つの状態に収縮する」と言った方がいい
と思います。