正準交換関係は導ける(「原理」ではない)
なんと「観測器の変位」について 空間の等方性・連続性から、正準交換関係を導けます。
(C.J.アイシャム「量子論」 7.2.2観測器の変位と正準交換関係)
1.二つの観測器o1,o2によって、系を考察する。o1とo2は aだけ離れているとする。 o1をa変位させてo2に一致させても、可観測量は同じ状況のはずである。 したがって、o1,o2によって特定される状態ベクトルを|ψ>、|ψa>、 観測後の状態ベクトルを|φ>とすると、
|<φ|ψ>|=|<φ|ψa>|
でなければ、ならない。
7.補題(2から6)により、ストーンの定理が成り立つことが言えるので、 その結果「自己共役な作用素」が一意的に存在する。これを、dx^ と書くと、 補題のD^ について、
D^ (a)=exp(iadx^ )
を満たす(x軸方向の移動の生成元である)
また、任意のベクトル|ψ>に対して、
idx^ |ψ>=Lima→0-1^ )/a |ψ>
が言える。
8.状態|ψ>をD^ (a)|ψ>にする変換(ユニタリー変換)に対応する、可観測量の演算子B^ は、
Ba^ =D^ (a)B^ D^ (a)^-1
と、変換される。ここで、BとBaは、観測器o1とo2に対応する作用素である。 aが小さい場合、D^ (a)=exp(iadx^ )の指数関数を展開すると、
D^ (a)=1 + iadx^ + o(a2) と書ける。そうすると、
Ba^ = D^ (a)B^ D^ (a)-1=(1+iadx^ )B^ (1-iadx^ ) + o(a2)
=B^ + ia[dx^ B^ ] + o(a2)
9.B^ が可観測量xである場合、
xa^ =x^ + ia[dx^ x^ ] + o(a2)
となり、この値は、o2においては、=x^ + a なので、Lim[a→0]とすると、o(a2)→0 したがって、
-i=[dx^ x^ ]
10.上記のdx^について、h’dx^が、運動量px であることは、古典的極限を考えると明らかである。
∴ -ih'=[p^ x^ ] 以上。
補題: 2. 1において、ウイグナーの定理(朝倉書店「現代数学ハンドブック」18.16ウイグナーの定理) から、ユニタリーまたは反ユニタリーな演算子Daが存在して、
|ψa>=D^ (a)|ψ>
を満たすことができる。
3.さらに、第三の観測器o3を、aからの距離bにおくと、その状態ベクトル|ψb+a>は、 o1が直接o3の位置に変位しても、o1がo2の位置に変位してから、o3の位置に変位しても、 同じはずである。つまり、
|ψb+a>=D^ (b+a)|ψ>=D^ (b)|ψa>=D^ (b)D^ (a)|ψ>
であるから、 D^ (b+a)=D^ (b)D^ (a) と言える。
4.特別な値、a=b=r/2 を考えると、D^ (r)=D^ (r/2)D^ (r/2)=D^ (r/2)2 D^ (r/2)2 は、D^ (r/2)がユニタリー演算子か反ユニタリーに関係なくユニタリーである。
したがって、D^ (r)は、ユニタリー演算子である。
5.明らかに、D^ (0)=1^
6.観測器の変位は、物理的に連続であるから、
<φ|ψa>=<φDa|ψ> も連続変化する
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