墓所の虫

.    「新版 量子論の基礎」と「量子情報と時空の物理」をベースに書いていますが、間違いをよくやります。まず眉にツバをつけてw

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私は言葉の使い方が下手なので、おかしいと思う文章は式に合わせてお読み下さい。
尚、新理論や独自理論を唱えるつもりはありませんが、アイデアの提案はしています。


ファインマン核Kの固有関数での展開

ファインマン核Kの計算は、
https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式 K(x、t)=∫_{-∞}^{+∞}dx(τ)(e)^{i/ hbar ∫_{τ0}^{τ} ¥L (x、¥dot{x}) dτ}
です。
Kによって、任意時刻tのψ(x,t)が計算できるのですが
多重積分を計算しなければならず、たいへんです。

ハミルトニアンの固有関数がわかっていれば、
それを用いて Kを表すことができます。
そうすれば、計算の手間が、かなり省けます。
それで、ファインマン核Kの固有関数での展開について書きます。
(タネ本は、森藤正人「量子波のダイナミクス」p25です)

で、状態ベクトルの時間発展は、初期状態|ψ0>に
時間発展演算子 exp(-iH/ h’) を作用させることで、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex?式 |ψ(t)> =e^{-i H  t / \hbar}|ψ0>

と記述される。これは U(t)の定義:|ψ(t) > = U(t)|ψ(0) >より
https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex?式 U(t)=e^{-i H  t / \hbar}
となる。
https://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/64144474.html 参照)

これに、完全性関係 Σ|φi><φi|=1 を挿入すると、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex?式 |ψ(t)> =e^{-i H  t / \hbar}Σ_{i}|φ_i><φ_i|ψ0>

ここで、Eiが、φi に対応した固有値とすると、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式 |ψ(t)> =Σ_{i}e^{-iE_i t / \hbar}|φ_i><φ_i|ψ0>

となる。(連続固有値の場合は 積分
この|ψ(t)>を、ベクトル|x> に射影すると波動関数が得られる。
つまり、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式 |x><x|ψ(t)> =ψ(x、t)|x>;     =Σ_{i}e^{-iE_i t/ \hbar}<x|φ_i><φ_i|x>|ψ0>
https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式      =Σ_{i}e^{-iE_i t/ \hbar} φ_i(x)<φ_i| |x>|ψ0>

両辺から|x> を落として考えると、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式 <x|ψ(t)> =ψ(x、t)=Σ_{i}e^{-iE_i t/ \hbar}φ_i(x)<φ_i| |ψ0>

ここに、完全性関係 Σ|x0><x0|=1 を挿入すると、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式      =Σ_{x0}Σ_{i}e^{-iE_i t/ \hbar}φ_i(x)<φ_i|x0><x0|ψ0>
https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式      =Σ_{x0}Σ_{i}e^{-iE_i t/ \hbar}φ_i(x)^{*}φ_i(x0)ψ(x0、t0)

xは、連続なので、Σは∫になり、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式      =∫_{-∞}^{+∞}dx0 Σ_{i}φ_i(x)^{*}φ_i(x0)e^{-iE_i t/ \hbar} ψ(x0、t0)

この式を、一番上のψ(x、t)= の式と見比べると、

https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式 K(x、t、x0、t0)=Σ_{i}φ_i(x)^{*}φ_i(x0)e^{-iE_i t/ \hbar}

であり、これが、ファインマン核Kの
  ハミルトニアンの固有関数での展開形である。

注意:
  |x><x|を掛けた後、ちょっと手順を間違えると、
  https://rhcpf907.sakura.ne.jp/fml2tex/?式 Σ_{x0}Σ_{i}e^{-iE_i t/ \hbar}φ_i(x0)^{*}φ_i(x0)ψ(x0、t0)
  というナンセンスな結果になってしまいます。