相対論的量子力学の負確率・負エネルギーの解決案
相対論的量子力学については、EMANさんの記事「量子力学」
https://eman-physics.net/quantum/contents.html
の[第4部]を見て下さい。
相対論的量子力学には、2つの大きな問題があります。
クライン・ゴルドン方程式 - EMANの量子力学
1.負エネルギーの問題
粒子は次々とエネルギーの低い状態へ−∞に至るまで際限なく落ちて行く
2.負の確率の問題
負のエネルギーを認める限り、存在確率が負の値になってしまう
ここで、低エネルギーでの「時間とエネルギーの不確定性関係」を考えます。
(米谷民明「量子と統計の物理」より)
⊿t⊿E ≧ h'/2
この等号が成り立つ場合があるとすると、
ある定数aがあって、
[ ia(t-t0) + (ih'∂t - E0) ]ψ(x,t)=0
より、
ψ(x,t) ∝ exp( -a(t-t0)2/ih' - iE0t/h' )
を満たす必要がある。
これを、エネルギーの固有関数の重ね合わせで表すには
Eの値が、0~-∞の領域からの寄与が必要。
したがって、Eの値>0なら、⊿t⊿E > h'/2
∴ ⊿t⊿E > h'/2なら負エネルギーにはならない!
負エネルギーにならないなら、負確率にもならない。
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