はじめに3.行列内の無意味な情報(行列の簡約化と階数)
行列内に、要素が全て0の行や、同じ行があれば、
その行は無意味でしょう。
行列内に「意味を持つ行がいくつあるか」が、ランク(階数)です。
そのためには、行列を「情報を保ったまま変形」してみて
(この変形を、基本変形 という)
意味のある情報を持つ行と、要素が全て0の行に分けた形にする
必要があります。
これを、行列の簡約化 といい、
そうなった行列を 簡約な行列 と言います。
(定義は以下で)
行の基本変形とは
1.1つの行を何倍か(≠0)する
2.2つの行を、入れ替える
3.1つの行に、他の行を何倍かを加える
という操作です。
この操作を逆に辿れば、もとに戻せますから
「情報を保ったまま」と言えます。
3から、ただちに「要素が、他と同じ行」は「要素が全て0の行」
と同等であり、意味を持たない と言えます。
具体的な計算は:
www.youtube.com
簡約な行列の定義
主成分を
ある行列A= (a_ij) において、
ある行の中で0でない最初の成分を主成分と定義します
(I) 零ベクトルでない行の主成分が1である.
(II) 各行の先頭の0の数が増えて行く、
すなわち,行iの主成分がaikiだとすると,
それより下の行は零ベクトル、または
主成分ajkjは ki より右にある: j > i ならば kj> ki
(III) 主成分を含む列ベクトルの他の成分は全て0である