墓所の虫

.    「新版 量子論の基礎」と「量子情報と時空の物理」をベースに書いていますが、間違いをよくやります。まず眉にツバをつけてw

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大学教育は危機に瀕しています! 


私は言葉の使い方が下手なので、おかしいと思う文章は式に合わせてお読み下さい。
尚、新理論や独自理論を唱えるつもりはありませんが、アイデアの提案はしています。


初版p22 干渉成分の物理量の測定

「量子情報と時空の物理」初版p22の
中段上:
「結果が-に確定している、、、状態に対して
 O_SDAを測定すれば、確率1/2で固有値  ±1が観測される」
という記述ですが
これより「物理量O_SDAを測る測定器」を想定できますが
中段下では「O_SDAという操作」のことを言ってるようにも
ととれるので、注意が必要です。

O_SDA=|M-><M+| + |M+><M-|
とすると、
物理量O_SDAの固有状態=( |M->+|M+>)/√2 
固有値=±1
系の状態が固有状態なら、
<系の状態|O_SDA|系の状態>=<固有状態| ( ±|固有状態>)
=±1 
系の状態が|M+>だけなら <M+|O_SDA|M+>=0
|M->だけなら <M-|O_SDA|M->=0

ということは、
<系|O_SDA|系>は干渉成分の大きさの期待値
と言えます。
そして、物理量O_SDAの測定すると系は、固有状態:
( |M->+|M+>)/√2 
になります。
(射影仮説により、射影測定後は1つの固有状態になる)

系の状態が、|生>、|死>だけで表されるとすると
系の状態が |死> だけの時は、O_SDAの測定後、
固有状態: ( |死>+|生>)/√2 
になります。
つまり、「死」に確定していたものが
「生」と「死」の重ね合わせになる
ということで、「生」の確率は1/2です。

これは、信じられない結果ですが、
猫の生死という非常にデコヒーレンスが大きい
状況では、物理量Oは事実上、測定できない
ということだと思います。
しかし、NTTの「猫」の実験でのマクロな「右回り電流」
「左回り電流」なら、物理量O_SDAの測定によって
「右回り」だったのが「左回り」との重ね合わせ
になることには、それほど違和感はないと思います。

では、「生」は、どこから来たのでしょう?
上記の実験で考えれば、
例えば、|右回り>だった状態が、
測定後は、( |右回り>+|左回り>)/√2
になることに相当します。
|右回り>の角運動量を1とすると
測定後の平均は0(+1と-1が確率50%)
「物理量O_SDAの測定器」は、平均して -1の
角運動量を与えるわけです。

「生」「死」の場合、エネルギーの授受を考えれば、
状態が |死> の場合のエネルギーを0とし、
|生> の場合のエネルギーを10000とすると、
初め |死> だった状態が、O_SDAの測定後、
( |死>+|生>)/√2 
になれば、測定後の平均は 5000
「物理量O_SDAの測定器」は、平均して 5000の
エネルギーを与えます。