観測者Aの意識の状態はどうなっているか
被測定系の状態: |↑s>+|↓s>
を測定器=第1次観測器
で測定しそれを、第2次観測器(眼)が測定したら
|↑s>|↑ 1 >+|↓s>|↓ 1 >
脳内はよくわからないですが、観測機構が多層あると仮定すると
眼(第2次)での測定を第3次観測機構が測定したら
|↑s>|↑ 1 >|↑2>+|↓s>|↓ 1 >|↓2>
第n+1次観測機構が測定したら
|↑s>|↑ 1 >、、、|↑n> + |↓s>|↓ 1 >、、、|↓n>(重ね合わせ状態)
となりますが、
第n+1次観測機構が、状態(波動関数)の収縮がおきる「意識」
である場合、測定結果は
|↑s>|↑ 1 >、、、|↑n> または |↓s>|↓ 1 >、、、|↓n> のどっちか
となりますが、「観測者Aの意識」の状態や演算子は、
全体系を表す式のどこにも現れません。
ということは、観測結果(量子力学の予言)には
「意識」の状態は無関係で、これでは、
意識の状態 |n+1>が、どうなっているか言及できません。
そこで、観測者Aの脳を通して全体系を観測する観測者Bが居るとします。
Bの眼にとっての全体系の状態は、眼では波動関数の収縮がおきないので、
|↑s>|↑ 1 >、、、|↑n> |↑n+1> + |↓s>|↓ 1 >、、、|↓n>|↓n+1>
になります(当然 眼自体の状態は含まれません)
これが、観測者Aの「意識」が含まれた状態であり
Entangledな重ね合わせになっています。
Bの眼が観測したAの意識の状態は、
一般に |A>|B>=|↑ A >|↑ A >+|↓ B>|↓ B>+|↑ A >|↓ B >+|↓ A >|↑ B >
において、|↑ A >|↓ B >=0、|↓ A >|↑ B >=0 ということは
|↑ A >|↑ A >か|↓ B>|↓ B>のどっちかしかない状態なので、
Aの意識の状態は、
|↑n+1> または |↓n+1> のどっちか
です。
「観測者Aの意識の状態はどうなっているか」の答えは以上ですが
観測者AとBの眼がカメラで、意識の|n+1>の部分がコンピュータ
であって、仮に、情報処理によって波動関数が収縮するとしても
Bのカメラから見たAの状態は、上記と同じですから、
この場合、Aでは「意識の存在」は、不要になります。
「情報処理によって波動関数が収縮する」というのは、
うまく情報を捨てる(部分縮約をとる)ことで
「重ね合わせ」が「どっちか1つ」になります。
具体的には 例えば、
↑だけの測定器を用意し、↓は、一定時間何も無いなら↓とみなす
ようにすればいいです。