射影仮説の定義
測定直前に|ψ>なる状態ベクトルを持っていた系に、
物理量Aの理想測定(=射影測定)Pを行い、
測定値がAの固有値の1つaであったとする。
その場合、測定直後の状態ベクトル|ψ’>は、
P(a)|ψ>が規格化されていたなら、次式で与えられる。
|ψ’>=P(a)|ψ>=|a><a|ψ>
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射影仮説の役割
(http://as2.c.u-tokyo.ac.jp/archive/handai2009.pdf より)
射影仮説には2つの役割があります。
(A)異なる測定値に対応する量子状態の間の干渉
をなくす。(デコヒーレンス)
(B)干渉のなくなった複数の量子状態の中から
どれかひとつを選び出す。
(A)は、状態を表す密度行列の非対角項を0にすることです。
(B)は、密度行列Σ_n a_n|An><An| をどれか1つにすることです。
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